2008年02月11日

SSTRAN AMT3000 AMトランスミッタ (11)

SSTRAN AMT3000をご紹介するに当たって、今回は組み立てに重点を置いた形となりました。それはこのBlog上で、今まで組み立てキットを紹介してこなかったために、組み立てに関わる基礎知識をあわせて紹介したからですが、それがもとで、かえってわかりにくくなったかもしれません。

男性は中学校の授業で、ハンダごてを扱うこともあったでしょうが、それ以来この分野に関わってこなかったかたも多いでしょう。自分自身も、このキットを組み立てる前に、何を組み立てたか覚えていません。今回は、それを思い出しながら組み立てていくような作業となりました。

本来なら、AMラジオしか取り付けられていない営業車はとてもたくさんあるはずですから、こういうAMトランスミッタのような商品がひとつぐらいあっても良さそうなものですが、実際には組み立てキットを輸入してこなければ実現できませんでした。でも実際、組み立ててみて使用してみて、超えるべきハードルが物理的・論理的な部分で存在することがわかりましたので、なぜ製品化されていないかが多少わかったような気がします。

ここまでやってAMラジオに音楽を送信するより、バッテリ駆動の小さなラジカセを持ち込んだほうが、実際にはスマートかもしれません。でもあえて、AMラジオに送信するトランスミッタを試してみたことで、選択の幅は広がったと思います。

今のこの時期は、夜の時間帯もバラエティに富んだ番組を、AM放送局たちが放送していますから、あまりAMトランスミッタの必要性を感じませんが、春になってナイターシーズンになると、同じ中継を複数の放送局で放送しているということも起こりますから、そんなときにSSTRAN AMT3000の出番が来るかと思っています。それまでに、出来るだけスマートに運用できる方法を考えていこうと思います。

営業車の中で使っていこうと考えた私以外は、実際どのようにAMトランスミッタを使おうと考えているのでしょうか。ちょっと知りたくなったので、Web上で調べてみることにしました。そうすると、そのほとんどがFMがついていない昔のオーディオで、お気に入りの曲を聴きたいというニーズのようでした。

年代物のオーディオでお気に入りの曲を聴くというスタイルは、何となくノスタルジーを感じさせますが、そんな気分に浸るというのも悪くないと思っています。しかも前述の通りSSTRAN AMT3000は、そんな気分に浸れるだけのクオリティを発揮してくれるAMトランスミッタだと思います。放送局好きの方面からは、「円管柱をいつ建てるの?」といった質問も飛んできていますが、ミニAM放送局を運営するという目的で使用する人は、残念ながら何となく少数派のようです。

最後に、SSTRAN AMT3000を組み立てるに当たって、有限会社ゆたぷろのご協力をいただきました。この場をお借りして、感謝の御礼を申し上げます。ここまででひとまず、SSTRAN AMT3000のレビューについて一区切りとしたいと思います。
posted by 「なにかな」管理人 at 18:45| Comment(12) | TrackBack(0) | ラジオ・無線
この記事へのコメント
はじめまして。宮城県在住の「ひろ」と申します。「AMトランスミッタ」で検索していたところ、興味あるページだったので拝見させていただきました。製作にあたってご苦労が充分伝わってきました。楽しいブログありがとうございます!
さて、初対面で突然恐縮なのですが、このキットの入手方法はどのようになされたのですか?
値段などもお聞きしたいです。もしよろしければ教えていただけませんでしょうか?
Posted by ひろ at 2008年02月25日 18:26
コメントありがとうございます。

手配方法は、私はSSTRANのサイトから直接注文しました。注文するには、サイトへの登録とPayPalへの登録が必要となります。

アメリカからの個人輸入となりますので、価格はドル建てとなります。価格表は以下のURLにありますが、私が購入したのは「サブプライム問題」が表面化した直後でしたので、円に換算すると、当時より今のほうが安く買えることでしょう。
http://www.sstran.com/pages/products.html

私が購入したのはAMT3000-9KSMで、価格は92ドル95セントとなります。この型番を選んだ理由が、シリーズの前半に書かれておりますので、ご参考に願います。

購入の手順に関しての詳細は、以下のURLをご覧ください。
http://blog.nanikana.jp/article/9048814.html
http://blog.nanikana.jp/article/9163326.html
Posted by 「なにかな」管理人 at 2008年02月25日 22:26
管理人 様


詳細な情報ありがとうございます!
…ただ、全て英語なんですね。
少々迷いが出てきましたが、翻訳ソフトを駆使するしかなさそうです…


日本円に換算すると、1万円前後ぐらいのようですね。せっかくこのような商品が出されているのにも関わらず、日本での輸入販売代理店がないのが残念です。
製作、大変ご苦労さまでした!!
Posted by ひろ at 2008年02月26日 00:00
こんにちは。BCL好きで、随分以前から拝読させていただいております。

実は、昨日、AMT5000-9KNの作成を完了しました。キットとは思えない、とても良い音質で、評判どおりだなぁ、とかなり満足しております(笑

しばらく3000と5000とどちらにしようか悩んでいたのですが、せっかくなので、5000にしました。部品点数が3000よりも多く、2晩、Netで8時間かかりました。一応、小学生の頃からFMトランスミッターなど、何台も作っていますので、一般的な女子 (YL?) よりかはずっと手馴れていると思いますが(笑 説明書は通勤電車の中と、職場のお昼休みにサラッと読みましたので、それを入れるとプラス2時間。日本語で書かれていても同じくらい時間のかかる、読み応えのある力作でしたね。

組み立ては、一箇所だけ主人に手伝ってもらいましたが、それ以外は自力で完成、導通テストでの発煙も無く、一発始動でした。

一番出力をしぼって試験電波を送信しているところですが、BCL的にとても味のある効果も出せて、とてもいいです。隣の部屋から送信して、わざと電波を弱くして、ビート、サイドも発生させて、秋の夜長のAM-DX気分を出しています。最近中波DXをやっていなかったのですが、久し振りに小中学生の頃を思い出して、とても懐かしい気分でした。

ちなみに私は、送受信機と空中線が大好きな、変なおばさんです(笑
Posted by Saori at 2012年09月21日 09:43
コメントありがとうございます。実際に作ってくださる方がいらっしゃって、とても嬉しいです。

AMT5000のシリーズが出ていたのですね。まったく気がつきませんでした。お知らせいただきましてありがとうございます。

AMの音は独特で病み付きになりますね。FMとは違った重厚感のある音が魅力だと感じました。私もMP3プレーヤをつないで、わざとAMの音で楽しんだりしていました。

IC-9100Mのレビューの途中で、アマチュア無線のほうへ比重が移ってしまいました。最近はDXなんぞを少し嗜んでいます。この夏のコンディションも落ち着いてきましたので、また少しずつエントリーを増やしていければと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願いします。
Posted by 「なにかな」管理人 at 2012年09月21日 20:07
お返事ありがとうございます。AMT5000の方が後発だったんですね(笑 昨日マッチング調整をしましたら、格段に強力に電波が出るようになりました。計算すると、終段入力で18mWぐらいみたいです。あまり強くなりすぎてもアレなので、空中線で調整しています(笑

今日は、AMT5000と市販のFMトランスミッターで聴き比べをしていますが、やはりAMはいいですね。中学生の頃、「ラ製」で1620kHz固定で、漏えいケーブル式のAMトランスミッターの作成記事が載っていましたが、当時は技術も無かったので、FMミッターのキットで我慢していました。AMT5000の音質は、高音の伸びも良く、AMT3000と同等と思います。主人も相当気に入ったようです。

無線は、私も中学生の頃に開局して、今は2アマになりました。2エリア尾張、美濃方面ですと、こちら1エリア中部からですとやはり7Mcでしょうか。週末の移動運用中心ですが、7,1Mcと18McでSSBで出ています。平日は144の和文CWです。無線の方でもつながるといいですね(笑
Posted by Saori at 2012年09月22日 23:01
>Saoriさま

コメントありがとうございます。バリバリの理系女子ですね。元々文系の道を歩んでいた私としては、いろいろ教えを請わないといけない部分が多いと思いますので、よろしくお願いします。

私もAMのパワフルな音は大好きなので、こういうトランスミッタの組み立て記事がもっと出てくれるとうれしいと思います。私がこれを組み立てた時点では、真空管を使ったものや高価なものを扱った記事はあったのですが、お手軽に使えるものはあまりなかったと思います。興味を持つ人が増えてくることを願っています。

1エリア−2エリアでは、7MHz帯が一般的でしょうか。欧文のCWをゆっくり打ってますので、まだ足下にも及びませんがorz。移動の設備がないので自宅からのQRVばっかりですが、お空の方でもつながることを楽しみにしています。また、IC-9100MなどでD-STARもできますので、設備がありましたらぜひ。
Posted by 「なにかな」管理人 at 2012年09月23日 01:08
いえいえ、私は小学生の頃から短波ラジオをいじっていた、BCL娘だっただけで、理系というわけではありませんよ(笑 最初4アマは「完丸」で取りました。

専門は外国語学/言語学で、電気とは全く関係がありません。なので大学までは文系、趣味の方では理系も、という感じです。大学受験の時にさんざん苦労して数学をやっておいたので、上級アマ無線の試験勉強や運用、自作などでも大いに役に立っていますよ(笑

アクティビティに山あり谷ありで、無線も25年になろうとしています。ヘタの横好きで、CWも65文字ぐらいでゆっくりやっています。名前は "SAORI" もしくは「サオリ」で出ていますので、もしお会いできましたら、AMT5000? BK とでも打っていただければと思いますよ hi

ちなみに今の私のラジオを紹介しますと、

NATIONAL R-208 (MW/SW 3,9-12MC)
Panasonic RF-B11
SONY ICF-SW22(JE)
SONY ICF-SW55
SONY ICF-SW77
SONY ICF-SW7600GR
GRUNDIG G3
GRUNDIG G8
ICOM IC-R75
JRC NRD-545

です。ナショナルのR-208は、1971年製8石ラジオですが、感度も選択度もかなり良くて、最近はこちらを愛用しています。中学生の頃はRF-B10でバンドスプレッドアナログ選局、PLLのが欲しくて、高校の時に「英語のリスニングに使う」と言って、SW55を買ってもらいました(笑 PLLで一発選局できてしまうのがあっけなさすぎて、最近はR-208とB11の出番が多いです。

またよろしくお願いしますね。
Posted by Saori at 2012年09月23日 13:40
>Saoriさま

コメントありがとうございます。

私が持っているラジオは、だいたいこのBlogで紹介していますが、やっぱり思うのは、日本メーカーのBCLラジオは減りましたね。挙げていただいたRF-B11はPanasonic最後のBCLラジオでしたが、これもいまや製造中止。かつての松下vsSONYのBCLラジオ対決が懐かしい人も多いかもしれません。

今でこそ周波数が直読できるラジオを使っていますが、かつては以下のURLのようにエッチングから完成させたラジオでBBCを聞いていました。
http://blog.nanikana.jp/article/17904820.html

私の部屋でいま一番活躍しているラジオは、意外にもDEGEN DE1103 愛好者3号です。やっぱりコストパフォーマンス的に、このラジオに勝るものはなさそうです。
Posted by 「なにかな」管理人 at 2012年09月23日 15:25
そうですね。私も去年、気軽に使う短波ラジオが欲しかった時、結局Grundigのラインナップから選ばざるを得ませんでした。SW7600GRはもう持っているし、かと言って気軽に使えるタイプのものでもないし、PanaはB11すら生産中止になり、かといって、ホームセンターの格安短波ラジオは基本性能に難有りで。結局Amazon USで、GrundigのG3とG8を購入しました。G3はハズレでしたが、G8は簡易電界強度計もついていて、更にFMが64〜108MHzの受信可能という点も含めて、お手軽ラジオとしてはなかなか楽しめています。基本性能も悪くありませんし。

私が今まで使って来たラジオで操作性が最も良かったのは、ICF-SW55でした。ボタンの押し心地がカチカチではなくて、ストストという感じで、何度もボタンを押し続けるにはストレス無く、安心して操作できました。今でも愛用の機種ですが、電池の持ちがとても悪いのが玉に瑕です。SW77は私のはハズレ品だったようで、買って1年以内にマイコンが壊れ、10年目でケミコンが何本も抜けました。修理に出しつつ、今はだましだまし使っている状況です。

私はよくタイやラオスに行くのですが、現地のラジオをエアチェックするには、SW7600GRが適しています。電池のもちもいいですし、FMはステレオでラインアウトできますし、基本性能もとてもいいです。

小学生の頃、ナショナルのR-208で苦労しながらラジオを聴いていた時、最も欲しかったのは、Panasonic PROCEED RF-B65でした。燦然と輝く "PLL" の文字(笑 長波から短波までのゼネカバ受信。結局39.800円というお金が、捻出されるはずもなく、AM/FM/TV(1-12)のデジタル選局通勤ラジオを買ってもらい、国内中波の遠距離受信をしていました。

RF-B65は、今でもとても気になる機種です。SW55かB65か、どちらか買ってもらえることになった、1994年の初夏、結局、メモリー100chと36ch、メモリーネーム機能、その他もろもろに押されて、SW55を選んでしまいました。(笑 ただ、欲しくても手が出なかった、そして、買えるチャンスを逃してしまった、「子供の頃の憧れのモデル」は、いつまでも手に入れずにおいたほうが、もしかしたら幸せなのかも知れないな、と思っています。大人になって、お金に余裕が出て来て、あれこれ買った結果、手に入れたらそこで終わり、という感じになってしまうことも、何度も経験したので(笑
Posted by Saori at 2012年09月24日 15:52
ホームセンターの格安短波ラジオは、このBlogでも何度かレビューしてみました。たしかにイマイチな部分は多いのですが、コストパフォーマンスでいったら結構使えるものもあって、なかなか楽しかったりします。

私が学生の頃に欲しかったのは、SONY ICF-2001Dでしょうか。ICF-SW7600GRではなくなってしまったチューニングダイヤルがICF-2001Dにはあるだけでも、無理してでも買っておけばよかったと思います。

ICF-SW7600GRが現行機ですので、結局はこれを手に入れましたが、大枚はたいて買ったにもかかわらず、実はあまり出番がなかったりしています。音が堅いのが何となく馴染めなくて、中華ラジオばかり使っています。

中華ラジオも昔は当たり外れが多かったですが、最近はこなれていて申し分ない使い勝手のものが増えてきました。それだけ中華ラジオの経験値が蓄積しているからでしょうが、私としては「日本のメーカーよ再び」と思わずにはいられなかったりします。
Posted by 「なにかな」管理人 at 2012年09月25日 00:20
管理人様、はじめまして。 
私もSSTRANを購入して、知人に組み立ててもらいラジオでは聞けたのですが車のAMラジオでは音をひろわず聴けませんでした。
どうしても車のラジオで音楽を聴きたく、原因がわから無い為、もし何かアドバイスがあればと思いコメント致しました。 
宜しくお願い致します。
Posted by めぐ at 2014年12月28日 18:29
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