
時々このBlogでも話題に出すことがありますが、だいたい7年ぐらい前からPDAを持ち歩くようになりました。最初のPDAは、コンパック(現HP)のiPAQ H3630で、当時としては非常に速度の速いPocketPC搭載PDAとして、一世を風靡しました。中古でしたが、運良く譲ってくださる方が見つかり、購入して使い始めたのが最初です。
それからなぜか、IBM WorkPad 8602-30JというPalm搭載機を譲っていただいたり、SHARP Zaurus SL-C860というLinuxベースのPDAを仕事用に使ったりと、道具としては割とぼちぼち使ってたと思います。また、先のiPAQは電池寿命の関係から、HP iPAQ hx4700へ乗り換えたりもしました。
当時からノートパソコンを持ち歩くと大がかりになりましたし、せいぜいメール程度の処理のために鞄がひとつ増えるのは、あまりスマートと思いませんでしたから、PDAの使い方としては直球ど真ん中の問題解決方法だったと思います。ただし、多くのビジネスマンに便利に使われた道具かといわれるとそうは言い切れず、むしろ日本でのPDA業界そのものは、思ったほど大きくならなかったというのが正直な感想です。
PDAの一翼を担ったPalmは、現状としてほぼ絶滅したと言っていいと思いますし、Zaurusのシリーズも開発が止まってしまいました。唯一PocketPCについては、PDAというよりはスマートフォンとして生き残る決断をしたようです。もともと日本でPDAが普及しないのは、携帯電話の多機能化に押されているという説もありますから、PocketPCと携帯電話は、私が思っている以上に共通点があるのかもしれません。
私個人としては、PocketPCに携帯電話機能をつけるのは、あまり好きにはなれませんでした。PocketPCはマイクロソフトの作品で、Windowsっぽい動きをすることから、どうしてもパソコンのOSのようなイメージから離れられませんでしたし、リセットボタンのある携帯電話に、どれだけの連続稼働時間が確保できるのかとも思いました。マイクロソフトのOSもよくできていると思いますが、携帯電話に搭載されているITRONやSymbian OSとはカテゴリが違うイメージがあったのです。
PocketPC使いでありながら、スマートフォンに懐疑的な私とは裏腹に、世の中ではスマートフォンが市場投入されて、ある一定の人気を博しておりました。そして私にも、ひとつの注目すべきスマートフォンが見つかりました。それが今回レビューしますHTC S21HT(芋菱)です。
S21HTは、イー・モバイル(EMOBILE)が販売しているスマートフォンです。ほぼ同様の姿形をしているスマートフォンが、Softbankやdocomoから販売されていますが、今回はEMOBILE版です。
そんな中で、今回はなぜEMOBILEのS21HTなのか、そして契約から使用感まで、主に一般的なPDA使いの立場としてレビューしていきたいと思います。