この状態で、カタログ値で約7時間の充電となります。事務所で仕事をしながらUSBで充電し、行き帰りにサブバッテリとして使うという方法が想定できますが、それにしても充電時間が長いです。単に充電のためだけにパソコンを起動しておくのは、電気代もバカにはなりませんし、財布にも地球にも優しくなさそうです。
仕方がないので私の場合、SONY MZ-RH1を購入したときに付属していた充電用のACアダプタ(AC-S508U)を使って充電しています。これならパソコンを起動しなくても充電ができます。

これは、実際にS21HTをKBC-L3Sを使って、充電をしている写真です。今まで自宅や事務所、あるいは専用の充電器を使えば自家用車でしか充電の機会はなかったのですが、KBC-L3Sを使うことで、たとえば通勤電車の中でも充電が可能になりました。
S21HTをはじめ、USB機器などに充電させるには、まず本体正面にある「DC OUT」ボタンを長押しします。すぐ近くにある青色のランプが光りますが、3秒ほど点灯状態の満充電状態か、約1秒おきに3回点滅する充電可能状態であれば、充電は可能です。機器に接続しただけでは充電を開始せず、接続した後でこのボタンの長押しが必要です。
実際には1回の充電で何度もS21HTの充電が可能でしたので、私が思っている以上にKBC-L3Sの容量は大きく感じました。一度充電してしまうと、なかなか次の充電のタイミングが来ません。どうやら7時間にわたる充電はダテではないようです。
ただし、S21HT固有の問題なのかは不明ですが、S21HTの満充電が完了する前にKBC-L3Sからの供給が止まってしまうようです。取扱説明書には、一定の時間が経過したところで供給が止まるとは書いていませんが、時間か電圧かがトリガーとなって供給が止まってしまうのでしょうか。このあたりが非常に残念なところです。
しかしS21HTは、電波が届かない場所に長時間放置すると、それだけでもバッテリを多く消費しますが、S21HTの電源を切るわけにはいかない場合など、KBC-L3Sを使う場面は多くなりそうです。多くは公共交通機関での移動中の充電として使い、緊急用としてのバッテリとしても機能するKBC-L3Sは、価格の割に重宝する場面が多そうです。
本当はKBC-L3Sの中身が替えられればいいのですが、価格帯も考慮すると使い捨てにしたほうが安く出来上がるのでしょう。これからもS21HTとともに鞄に忍ばせるツールとなります。ひとまずKBC-L3Sのレビューは、今回で一区切りと致します。