2009年11月14日

「強み」と「弱み」

11月11日から始まった「事業仕分け」が今、ものすごい話題になっています。これは、来年度予算要求の中から無駄を見つけ出す行政刷新会議の作業で、今まで何となく決まっていた予算の「見える化」とその手法に関心が集まっているのです。

元々、予算が決まるプロセスを見ることは、普通の国民ではあまりありませんから、それはそれで非常に驚く部分でもありますし、その意義は大きいと思います。また、とてもセンセーショナルですから、議員さんの「仕事してる感」がビジュアル的に伝わりやすいという副産物もあることでしょう。

特にテレビのニュースを見ていると、蓮舫さんが官僚を一刀両断している図が何度も使われて、そういうイメージが固定されつつあります。元々、従来から官僚は悪者にたとえられることも多いですから、さしずめ蓮舫さんは水戸黄門でしょうか。

私としては、この「事業仕分け」を冷静に考えると、ある程度は良い傾向だと思っています。恐らくこれをしたからといって、予算が大々的に削れることはないでしょうが、「これだけ頑張って無駄を省きました」と胸を張って言える状態には、持っていけるでしょう。増税の話をするにしても、「役人が無駄金ばかり使う」という国民からの意見が封じられますから、消費税アップが近くなるかもしれませんが・・・。

しかし、「事業仕分け」だけではなく全体的に見てて思うのが、たとえば10年後の日本をどういう形にしたいのかが、イマイチ見えてきません。今のところ、無駄っぽいものはバッサリ切り捨てて、子育て家族にお金を配るぐらいのイメージしかありませんし、本当はすぐにでも取りかからなきゃいけない「景気対策」が、イマイチよくわかりません。

そういう「?」という状態ですが、11月13日にそれを具現化するような「事業仕分け」がありました。既にネットで大騒ぎになっている「次世代スパコンの予算削減」です。これは文部科学省所管のプロジェクトですが、「国民の目線で言うと世界一にこだわる必要があるのか」という指摘で、来年度予算の計上を見送るなどの予算削減が必要とされました。

考え方によっては、わざわざスパコンの開発を国が主導する必要がないという意見もあるでしょうが、私はちょっとそういう意見にはなりません。資源がない日本が食い扶持を探すとなると、かなり分野が限られてきますし、その中でスパコンも含んだ技術系の分野(ていうかもっと端的に言えば「理系の分野」かな)は、人間の知恵で何とかなる部分です。少なくとも、教育を充実させた先にある目標のひとつとしては、充分ではないでしょうか。

実はスパコンの分野は、日本が世界でトップに立てる数少ない分野です。他にアメリカがスパコンの分野に参入していて、全体としては2強状態です。ただ、中国がものすごい追い上げを見せているそうです。他の国は、基本的には日本かアメリカか、もしくは両方のスパコンを購入しているそうです。

恐らく蓮舫さんは、自分の事務所に導入するパソコンのようなイメージしか持っていないのかもしれませんが、もしスパコンの予算を見送るようなことになれば、技術立国としての日本を諦めることになりますし、それならば日本がどんな分野で食っていくのかのビジョンが必要になります。まさか、「国立メディア芸術総合センター」を葬った政党ですから、コンテンツで食っていくなんて思ってないでしょうし。

結局は、日本が持っている「強み」と「弱み」がわかってないから、こういうジャッジをしてしまうのでしょう。単にお金を再配分しているだけでは、与党が考えている未来の日本が見えてきませんから、どうか1日も早く日本の未来像を表明して欲しいと思います。
posted by 「なにかな」管理人 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと
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