2010年03月06日

アマチュア無線不要論? (1)

昨年までは短波ラジオ中心だった「ラジオ・無線」のカテゴリでしたが、前回まで第三級アマチュア無線技士の話をしたことで、だいぶアマチュア無線の話題の割合が増えたと思います。このタイミングではありますが、かなり前に論争になったテーマについて書いておこうと思います。

アマチュア無線の世界で、最近論争になった話題のひとつにPLCがあります。電力線通信なんていう言い方もありますが、ご家庭のコンセントを接続するだけで、パソコンなどで使うネットワークを構築できてしまうという、画期的な方式です。現在では、複数のメーカーがPLCを行うための機器を販売しています。

ネットワークを敷設する立場からすると、とても便利な方式なのですが、一方で無視できないほどのノイズを発生する機器として警戒されています。特に無線関連に関わりのある人たちが大きな影響を受けるということで、たとえば公開実験などの場で、影響の深刻さをアピールしています

私はコンピュータ関連の職業に就いていますので、その立場ではPLCは歓迎すべきなのですが、同時に無線を趣味としていますし、短波ラジオも聞きますので、こちらの立場からすると「勘弁して欲しい」というのが正直なところです。

そんな中、ひとつのブログの文章が、にわかに脚光を浴びました。池田信夫氏のブログにある「アマチュア無線って必要なのか」というエントリーです。ブロガーとしても非常に影響力がある方でもありますし、専門的な話題をわかりやすく扱いますので、この方のファンも多いと思います。

「アマチュア無線って必要なのか」というエントリーは、非常にセンセーショナルで、対立を煽りやすいように思えますが、一部については「なるほど」と思ったりもします。たとえば、日本アマチュア無線連盟(JARL)の会長が数十年も変わらないというのは、総会で選任をされたとはいえ、外部からは奇異に見えるかもしれません。

ただ、大部分につきましては、私の個人的な意見としては、かなり言いがかりに近い内容で、案の定、かなりの量のコメントがついています。しかし、この文章について後日訂正をしている形跡もありませんし、池田信夫氏の最新の意見と判断して、この文章を元にして話を進めていきます。

この文章を一度通して読んでみた感想としては、「どこから突っ込んでいいかわからない」という状態でした。それほどひどい内容ですが、恐らく池田信夫氏のアマチュア無線観というのは、「トラック野郎」で出てくるような無線のイメージが強いのかなと推測します。確かにあのイメージでいくと、科学的な研究とはほど遠いイメージですから、「アマチュア無線なんていらない」といった結論になるのは無理もないような気がします。

「どこから突っ込んでいいかわからない」と言っていては仕方がないので、ひとつずつほぐしながら内容を確認して、突っ込みを入れていこうと思います。
posted by 「なにかな」管理人 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラジオ・無線
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