
私が一太郎ユーザになってから久しいですが、そんな一太郎も1985年の発売から25年が経過しました。少し前に発売したJUST Suiteも、一太郎25周年を強調しています。そんな中、ジャストシステムは初代一太郎のスクリーンセーバーを無料で配布開始しました。冒頭の画像はそのスクリーンセーバーです。
私が一太郎と最初に出会ったのは大学生の時で、当時「これからはパソコンを使えないとダメ」という教育方針だったゼミの先生の指導の下、一太郎Ver.3を使って卒業論文を書きました。
その当時、パソコンも高価だったために、私は一太郎を自宅で使えませんでしたが、あとから調べると、当時とても高価だった「松」というワープロソフトに比べてとても安くて高性能だったそうで、瞬く間に普及していったことだけは覚えています。
私が仕事上で関わるようになったのはVer.4からでしたが、一太郎は基本的に先進的な技術を好んで実装していったような記憶があります。Ver.4ではジャストウィンドウが初導入されましたし、Ver.5ではメモリの管理方法を変えました。ワープロソフトというより、DTPソフトに近いような進化を続けたため、常にその時点に販売されていたパソコンのスペックを要求していった印象があります。
一太郎はその戦略上、Microsoft Windowsへの対応が遅れたソフトハウスのひとつですが、それがもとでWordへシェアを奪われるような事態を招いてしまいました。しかし、官公庁や学校などに根強い人気がありますし、一太郎を使わない人でもATOKを使っている人が、現在でも買い支えているような構図があります。もちろん私も、そのひとりです。
残念ながら一太郎は、今となってはWordほどの知名度はありませんが、かな漢字変換の技術の高さで知られるATOKは、携帯電話にも搭載されていますし、意外と身近なところで社会を支えています。

スクリーンセーバーで表現されているのは、1985年8月に発売された初代一太郎の起動画面から文字入力までです。Windows全盛の時代において、今となってはMS-DOSの画面を見ることは既になくなりましたが、スクリーンセーバーで表現されているMS-DOSのバージョンは2.11。時代の流れを感じさせます。
最近の高解像度ディスプレイで、初代一太郎スクリーンセーバーを動かすと、残念ながら小さく表示しかしませんが、画面上でちまちま動くMS-DOSの起動画面と一太郎の文字入力画面に、とても癒されてしまいます。暫し時間を忘れてしまいますが、昔の一太郎の雰囲気を味わいたい方におすすめです。