
今年の年明けから、アマチュア無線についてのエントリーが長く続きましたが、まだネタが枯渇したわけではありません。というわけで、新年度最初のエントリーは、やっぱりアマチュア無線の話題です。
実は昨年、第三級アマチュア無線技士の免許を取得したので、それに合った後日談を考えていたのですが、なにせ慢性的な金欠病でもありますし、なかなかちょうど良いものが見つかりません。VHF帯以上の帯域を使うのがお手軽ですが、第三級アマチュア無線技士を生かすならHF帯でしょうし、でもお金も時間もない。一時期、D-STARにも興味を持ちましたが、活動が落ち着いてしまったそうで、ちょっとした暇つぶしには向いていなさそうでした。
それで今回は、第三級アマチュア無線技士に特化した流れを断念しました。第四級でも扱えるハンディ無線機を1台購入しただけとなりますが、これが2009年春に話題をかっさらった有名なハンディ無線機なので、今回それを使いながら感想を書いていこうと思います。そのハンディ無線機とは、アルインコのDJ-G7です。
アルインコというメーカー名を聞くと、まずは「無線機メーカーだったんだ」と驚かれます。アルインコは、建設用足場の製造販売会社として有名で、個人向けの商品としては脚立でよく見かけるメーカーです。アルインコの無線機は、あまりメジャーではありませんが、主にVHF以上の車載用FM無線機のメーカーとして知られています。
今回、アルインコの無線機として紹介するのは、車載用の無線機ではなくハンディ無線機です。アルインコのハンディ無線機は、正直なところあまり有名ではありませんが、今回ご紹介するDJ-G7は1200MHz帯の送信ができるため、発売された時期にとても話題になりました。1200MHz帯の送信ができる無線機は、ここしばらく現行機種が存在していなかったからです。
それまで1200MHz帯の送信をするには、アイコムからID-1かIC-911(要オプション)を選択するしかありませんでした。発売が待たれているIC-9100も、オプション付きで1200MHz帯の送信ができるようになるそうですが、発売が遅れています。しかしいずれにしても無線機の単価が高くなりがちで、二の足を踏んでしまいます。そんな中で登場したハンディ無線機ですから、一気に注目されたわけです。
1200MHz帯の無線機が少ないのは、周波数帯の扱いが難しいからです。周波数が高いために電波が直線的に飛び、建物の陰などでは電波が途切れやすくなり、しかも設置場所(常置場所)で10W、移動しての運用では1Wの出力しか扱えないとなれば、144MHz帯や430MHz帯の代替としては運用が難しくなります。かつては都市部を中心に混み合っていた144MHz帯や430MHz帯も落ち着いてしまったために、あえて1200MHz帯を選択する理由が減ってしまいました。
そんな1200MHz帯ですが、広大な周波数帯が扱えるメリットもありますし、電波の飛び方を研究するにはもってこいの素材でもあります。DJ-G7を使って1200MHz帯を体験したいと思います。