従来の中華ラジオに比べると、操作性がかなり改善されているTECSUN PL-380ですが、それでも気になる部分がないわけではありません。今回はそんな部分を中心に見ていきたいと思います。大きく分けて2つあります。
ひとつ目は前回も少し触れましたが、残念ながらPL-380には外部アンテナ端子がありません。中波はともかく短波帯ではアンテナの性能がものをいいますが、短波帯でも基本的には、本体につけられているロッドアンテナで頑張らなければなりません。
外部アンテナ側の付属品には、ワニ口クリップのようなインターフェースが用意されている場合がありますし、リード線をロッドアンテナに巻き付けるような事をして頑張ることもできます。そういった工夫を駆使して、できるだけクリアに聞けるような努力が、時には必要になります。
ふたつ目となります。PL-380内蔵のファームウェアに関わる分ですが、前回使用したおやすみタイマーの時間を次回使用するときも覚えていて、変更しなければ同じ設定のままになってしまいます。つまり、前回60分のおやすみタイマーを使ったら、今回も設定値は60分のおやすみタイマーの状態になっているというわけです。
これをあえて解除するには、電源をONにする際に電源ボタンを長押しして、2秒以内にチューニングダイヤルを回しておやすみタイマーの時間を変える必要があります。時間は、「1分」「5分」「10分」「15分」「30分」「45分」「60分」「75分」「90分」「120分」「なし」から選ぶことになります。
問題は、使用途中におやすみタイマーの時間を変更できない部分にあります。普段からPL-380を使用していて、おやすみタイマーを設定するには、一度電源を切ってからあらためて電源ボタンを長押しして設定する必要があります。中華ラジオでこういう仕様になっているものは多いです。できれば途中でタイマーが使えるようにして欲しいのですが、なかなかそういう中華ラジオに巡り会えません。
私の場合は、ラジオを聞きながら寝てしまうこともしばしばですので、最初から60分のおやすみタイマーを動作している状態にしておいて、タイマーが切れたら再度電源を入れ直すような使い方をしています。寝てしまってもタイマーでラジオの電源が切れるので、これはこれで便利に使えています。
さて、PL-380を長きにわたって見てきましたが、中華ラジオの操作の面倒くささのいくつかが解消されていて、ビックリした機種でした。日本国内で販売されているラジオは、取扱説明書を見なくてもある程度操作できますが、中華ラジオの大部分はそのようには作られていませんでした。そんな中、PL-380は実機だけでも充分操作できる、数少ない中華ラジオのひとつでしょう。PL-380のレビューは、ひとまずここで一区切りにさせていただきます。
2011年03月21日
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