
社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)の第53回通常総会が、大阪府池田市にある池田市民文化会館で行われております。今日は朝からあいにくの雨模様で、台風2号の接近もあり、参加者数が500名あまりと通常の総会よりもかなり少ない人数でスタートしました。会場には空席が目立ちます。
JARLの一般社団法人への移行が、昨年11月に寝屋川市で行われました臨時総会にて承認を得ましたので、従来のようにJARLの会員が直接賛否を表明できるスタイルとしては、今回が最後の総会となります。今年の11月頃に一般社団法人へ移行した後は、代表社員による採決となりますが、それを傍聴できるか否かはわかりません。

午前中は、原会長や来賓の挨拶などのセレモニーが中心で、昨年度の業務報告である第1号議案と、昨年の収支決算承認の第2号議案の大まかな報告と、最初の方の質問の途中で筆休憩となりました。
ここ最近、肌で感じることも多いですが、JARL会員数の減少スピードは減速することもなく、昨年比で2.9%の減少となったそうです。今年度は、東日本大震災の影響による景気の減速が心配されるところですが、逆に震災でアマチュア無線が見直されてきている流れもあるそうで、それに望みを託すような説明がありました。
また、来年にWRC-12を控えている大事な年でもあり、500kHz帯をアマチュア無線で使用できるよう、獲得に向けて活動している旨の報告がありました。
昨年より、ギックリ腰で体調を崩している原会長について、本人から「新しく一般社団法人へ移行ができたタイミングで会長を辞める」との発表がありました。1970年より会長職を務めているそうで、41年間の活動の終わりの年となるようです。

多くの委任状を獲得している会員の一覧です。委任状獲得者上位の人たちは、毎年大体決まっているようです。

会場の外には、各アマチュア無線機器メーカーや販売店などのブースがあり、アマチュア無線家の人たちで賑わっていました。
休憩の後、第3号議案と第4号議案の説明と審議になります。
感想は後からまとめて書こうと思います。
いくつか特徴的だったのは、皆さんの関心が「ノイズ削減」「不法局取り締まり」「青少年の勧誘」あたりに集中していたような気がします。以前にPLCの件を書きましたが、現在のところ屋外PLCの計画があるとのことで、現在の屋内用とは比べものにならないほどノイズが増大することから、かなり皆さん警戒しているようです。
また、毎年念仏のように出てくる青少年の勧誘ですが、今の時代は興味の細分化が半端ないので、実際にはなかなか実を結びにくいのがわかるだけに、頭が痛い悩みでもあります。
またある方が、「JARLの一般社団法人化で総務省への影響力が小さくなるのでは」と心配する声を発していました。運営側は「お任せください」と回答していましたが、先の会員数減少問題もあり、JARLの維持に一層の努力をお願いしたいところです。