
前回、ICOM IC-9100Mの背面のお話が途中になりました。写真は、背面に貼ってあるシリアル番号が書かれたシールです。IC-9100Mを見渡して、IC-9100との外観上の違いは恐らくこの部分だけかと思います。
正面にある型番表記は、100W機・50W機ともに「IC-9100」と書かれているため、違いを見いだすことができません。もちろん仕様上として、空中線電力の違いはあるのですが、外観だけではほとんど違いがないのです。
このシールですが、本来は技術基準適合証明番号が書かれているところに、白いシールが上から貼られております。実はこのIC-9100M、メーカー出荷時には既に、1200MHz帯バンドユニット(UX-9100)が組み込まれた状態でした。このユニットが組み込まれると、技術基準適合証明が無効になるため、番号が書かれているのを消すためにシールが貼られたのだと思います。
技術基準適合証明が無い場合には、自作無線機と同じようなプロセスを経て無線局の申請をすることになりますが、結構面倒な作業となりますので、後からになりますが解説をしっかりとしたいと思っています。
さて最後に、本体底面を見てみます。

上が背面側、下が正面側となります。下のほうに正面パネルに角度をつけるための足が見えます。これを立てると、正面パネルが少し上を向きますので、机にIC-9100Mを置いたときに、画面等が見やすくなります。
ただしこの足は、角度をつけるためのものなので、あまり大きな重量に耐えることはできません。もちろんIC-9100Mを支えることは可能なのですが、無線機の上にいろいろ物を置くことは控えておいたほうがよろしいかと思います。
そして写真上のほうには、ひときわ目立つファンの送風口があります。ここから機器内にたまった熱い空気を放出します。無線機は特に送信時に熱を持ちますので、熱対策はとても大事です。
実際に使用してみると、430MHz帯FMの場合は、送信を始めてすぐにファンが回ります。それだけ熱を内部に持つということですが、温度センサーが正常に働いているからこそかもしれません。HF帯SSBの送信では、そこまで温度が高くならないのか、あまりファンは回りません。